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2005年11月11日 (金)

自己の潜在能力を信頼しよう!:“ストレングス視点”の自己への適用の提案

学生諸君へ

諸君は、ソーシャルワークにおける“ストレングス視点”というのをご存知だろうか?

ストレングスとは strength のことで、「強さ」という意味だ。

最近のソーシャルワークでは、援助者が援助を必要とする利用者を欠点のある不完全な人として見下すのではなく、むしろ利用者には未活用の潜在能力(=強さ)があると考えてそれを尊重し、それを引き出すことを目指すようになったというのである。

山縣文治・岡田忠克編『よくわかる社会福祉 第3版』(ミネルヴァ書房、2005年)101頁には、次のように書かれている:

ストレングス視点は、ソーシャルワーカーが利用者の潜在的な力を信頼することで、利用者自身が自らの力を信頼できるように支援していく見方です。

私もこれは正しい方向だと思う。というのも、援助を必要とする利用者を不必要なまでに依存的な状態にとどめておくことは、援助者にとっても、利用者自身にとっても、不幸なことだと思われるからである。それよりも、利用者の自立をできるだけ促し、自己実現を図れるように導くことの方が、援助者・利用者双方にとって、はるかに喜ばしいことだろう。

そこで、私がここで諸君に提案したいのは、

-この“ストレングス視点”を諸君自身にも適用してみてはどうか?

ということなのである。

他人との比較という意味ではない。そうではなく、他人の天分も尊重しつつ、自分独自の天分を誇りに思うという姿勢をもてばよいのである。

つまり、ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指すということだ。

自分も他のみんなも、それぞれ自分だけのオンリーワンを、潜在能力として、自分独自のストレングスとして、自分のうちに宿しているのだ、という考え方である。

将来、社会福祉の世界で働きたいと思っている諸君についてはもちろんのことであるが、そうではなくむしろ一般企業を考えている諸君にも、このことを提案したい。というのも、せっかく社会福祉学部にいるからこそ、知ることの出来たことなのだから。それを生かさない手はないだろうと思うのである。

それとも諸君は、自分のオンリーワンとしての潜在能力を疑うか?

それも諸君の自由だろう。しかし、それでは本当に喜びのある人生は送れないだろう。

人はなぜ、オリンピックを見て感動するか? なぜスポーツを見て歓喜するか? なぜ美しい演奏に聞き惚れるか? それはことごとく、さまざまな困難を克服して最高の技を競う姿に、最高の美を発揮しようとする姿に、感動するからではないか?

ならば諸君も、自分に出来ることからでいいから、自分に手の届きそうな、自分にあった高さのハードルからでいいから、それを克服できる「自分だけのオンリーワンとしての潜在能力」を信じて、歓喜勇躍して、努力してみてはどうだろうか? そういう自分に感動してみてはどうだろうか?

何もすぐに結果が出ないからといって、焦りなげく必要はない。偉大な能力というのは、一朝一夕には表現しきれないものだ。カイワレ大根なら数日で生えるかもしれないが、たくましくそびえたつ大木は、樹齢何百年とかかってあの雄姿を現わしているのだ。

諸君の能力が今すぐ結果として現れないのは、その奥に偉大な能力が宿っている証拠なのだ、と考えればよいのである。

自己を信頼しよう! 自己に宿る偉大なる潜在能力を信頼しよう! そしてそれを表現すべく、今日から一歩一歩、喜んで努力していこう! そこから諸君の生きがいある人生が開けてくるに違いない。

私は若き諸君の大いなる未来を心から祝福するものである。

なお、「真の自己成長を遂げたい」という諸君には、次の本をお勧めする:

G・レナード著『達人のサイエンス-真の自己成長のために』(日本教文社)

↓ 出版社のホームページでの紹介はこちら

http://www.kyobunsha.co.jp/shopping/books/ISBN4-531-08078-5.html

山中 優

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