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2006年8月10日 (木)

次の仕事に着手:案ずるより生むがやすし

今日は次の仕事に着手した。『イギリス哲学・思想事典』の“自生的秩序”の項目の執筆である。

この『事典』は日本イギリス哲学会の創立30周年記念事業として企画されたもので、学会の総力を結集して刊行される。出版は研究社であるが、その研究社の創業100周年の記念事業でもあるのである。そのような事業に加わるに値する者の一人として選ばれたことは大変光栄だったので、喜んで引き受けさせていただいた。

しかし、実を言うと、少しだけ「難しそうだな…」という一抹の不安がないわけではなかった。事典のなかの一項目を執筆するというのは初めてのことだからである。

制限字数は、私の場合、4,800字以内厳守である。この限られた字数を守って、しかも書くべきことを的確に分かりやすく書かねばならない。これは案外難しいことである。というのも、“自生的秩序”というのは、ハイエクがそのおよそ40年あまりにわたる研究生活のなかで結実させた壮大な思想体系の、まさに中心概念であり、語るべきことはいくらでもあるからだ。

しかし今回は、厳格な字数制限があるから、その語るべきことのなかから、さらにトピックを厳選して、基本的な点を正確にかつ分かりやすく読者に伝える必要があるのである。

そして原稿の締切は、今月末日まで(これまた厳守)である。もうすでに8月だから、暢気に構えているわけにはいかない。

そのように真面目に考えていけばいくほど、「これはなかなか難しいぞ…」と思えてくるのであった。

しかし、こんな風に取り越し苦労ばかりしていても始まらない。とにかく引き受けた以上、やるしかない。これまで積み重ねてきた自分の研究蓄積を信じて、やるしかないのである。

それに、いざやり始めていると、これまでの経験からしても、案外スムーズに行くものだ。「案ずるより生むがやすし」と言うではないか--こう思い直して、いい意味で楽な気持ちになって、とにかく着手してみたのである。

するとどうだろう、本当にスラスラと筆が進んで行った(より正確には、キーボードを打つ指が進んで行ったというべきだろうが)。まだ荒削りなところも少なからずあるだろうが、意外や意外、必要な字数のほとんどを、今日一気に書けてしまったのである。

また明日以降に読み直して、磨き上げていく必要はもちろんあるだろうが、とにかく、やり始める前からあれこれ考えすぎるよりも、とにかく着手してみることの大切さを、今日改めて実感した。まさに「案ずるより生むがやすし」だったのである。

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コメント

こんばんわ。
選ばれた1人ですか!!素晴らしいですね…。さすが先生ですね。
しかも荒くでも書かれたとは、もう言葉になりませんね。すごいです。頑張ってください☆

投稿: N.ゆかり | 2006年8月11日 (金) 01時12分

N.ゆかりさん、

賛嘆していただいて、どうもありがとう!

最近はどうお過ごしですか。どうぞ元気にお過ごし下さい。

投稿: 山中 | 2006年8月11日 (金) 23時47分

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