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2006年9月30日 (土)

英文法力を身につけるために

英書講読の受講者諸君へ

10月3日(火)2時間目より秋学期の英書講読が始まるにあたって、時間の制約上、授業中にはおそらく充分には伝えられないかもしれないことについて、あらかじめここでお伝えしておきたい。

4月にも言ったことだが、この授業の1年間を通しての大きなねらいは、次の2つである:

①英語「を」読む:英文自体を理解できる能力を身につける。
②英語「で」読む:英文で書かれている内容・テーマについて理解し、物事を考えるための手がかりとする。

この2つのうち、春学期(4~7月)に行なってきたことは、もっぱら①の方であった。というのも、①ができなければ、②はおぼつかないからである。

この秋学期では、②に重点を移すことにする。というのも、英書講読の本来のねらいは、むしろ②の方だからである。本当は、この英書講読という授業では、①を当然の大前提として、もっぱら②に専念することが想定されているのである。

ところが、実際には①の力が必ずしも十分に身につけられていない場合が大いに考えられたため、あえて春学期は①に専念してきたのであった。

しかし、①にのみ専念してばかりもいられない。先にも述べたように、その本来のねらいはむしろ②の方だからである。春学期中に①について取り上げられたトピックの分量には限りがあったが、それもやむを得ないことであった。あまりにペースを速くしても、ついてこれない受講者が続出する恐れが多分にあったからである。

したがって、これから先、①については諸君の自主性に委ねるしかないことになる。

そこで、諸君が①の力を自分で身につけていくにあたって、大変参考になる本を、ここでいくつか紹介しておくことにする。

そもそも、①にとって不可欠なのは、次の2つの力である:

(a)文法力
(b)単語力

この(a)と(b)のうち、春学期の授業で解説に力を入れたのは、(a)の方であった。サブテキストに指定していた『ビッグ・ファット・キャットの…』は、英文法の基礎中の基礎を分かりやすく解説してくれていた本である。

しかし、これは実は初歩中の初歩を解説してくれているのみであるから、入り口としては最適であったものの、これだけではやはり不十分である。なので、授業では他の教材もコピーして配布したが、それでも、授業中にできることには自ずと限界があった。

そこで、これから先、諸君が自分で勉強しようとする場合に非常に有用な本をここで紹介しておこう。それは、大西泰斗/ポール・マクベイ共著の次の3冊である(授業で配布したコピーはこれらの本からだった):

『ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力』(研究社)
『ハートで感じる英文法』(NHK出版)
『ハートで感じる英文法 会話編』(NHK出版)

この3冊の中でも、特に英語の本を読むにあたって、「どれか1冊だけを挙げてほしい」と言われるとしたら、私は『ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力』を勧めておきたい。「絶対基礎力」と銘打っているように、この本があれば、諸君は英語を読みこなしていくのに必要不可欠な文法事項を、しかも非常に分かりやすく、学び直せるにちがいない。というのも、この本のねらいは、丸暗記だけの文法から脱却して、「ネイティブが感じているように英語を感じる」ことができるようになることだからである。この本を読めば、「目からウロコが落ちる」ことが多々あるにちがいない。とにかく、非常に面白く、しかも「ためになる」本である。

あとの2冊『ハートで感じる英文法』シリーズは、昨年7~9月と今年1~3月にNHK教育テレビで放映され、非常に大きな反響を呼んだ番組のテキストである。DVDも別に販売されているので、気軽に英文法を楽しんで学びたいという向きには、こちらからの方が入りやすいかもしれない。

さて、もう一つ、(a)文法力だけではなく、(b)単語力も大変重要なのだが、この単語力を身につけていくのに良い本については、本欄の次回の記事で紹介させていただくことにしよう。

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コメント

山中 優 様

 山中助教授の授業は「英語で」読むことが要求されるのですね。「英語を」読むのと「英語で」読むのとは、似ていますが、最近、その違いがよく分かるようになりました。そして、前者より後者の方が断然楽しいです。そしてその楽しさを私に教えてくれたのはNHKラジオ「ビジネス英会話」の講師、杉田敏氏です。杉田氏の英語観(と言う言葉が適当か分かりませんが)に触れて、英語を楽しむという感覚が少しだけど身に付いたかなと思います。

 山中さんが紹介されている大西氏とマクベイ氏の本も My Favorite の一つです。

-TA

投稿: T.Abe | 2006年10月 1日 (日) 16時38分

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