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2008年4月29日 (火)

世界的な米価の高騰と我が国での米価下落傾向

最近の新聞を賑わせている記事のひとつが、世界的な穀物価格の高騰であるが、それがバイオ燃料の原料となる小麦やトウモロコシだけではなく、コメにまで波及しているという。それが途上国で政情不安を呼んでいることを、たとえば次の記事が報じている:

始まった「食糧争奪戦」 穀物価格急騰 途上国ではデモ頻発(FujiSankei Business i. 2008/4/26)

ところが他方で、わが国では、次の記事にあるように、逆に国内米価は下落傾向にある:

物価ウオッチ:コメ 10年で900円安 市場原理導入で下落続く(毎日新聞 2008年4月19日 東京朝刊)

これは、長年わが国のコメ流通が政府による規制の下に置かれてきたのが、最近では規制緩和されつつあるからである。それでも、上記の記事によると、わが国の米価は依然として世界の3~4倍だという。

コメの流通を規制してきた我が国の農政のあり方に対する批判としては、4年前のものだが、たとえば次の論考がある:

「農地消滅」救世主は米価引き下げと直接支払い(RIETI上席研究員 山下一仁 2004年9月21日号『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)に掲載)

ところで、現在、世界的に穀物価格が高騰している原因の一つは、地球温暖化である。主要穀物生産国であるオーストラリアでは、旱魃のため、コメを含めた穀物生産量が落ちている。また、バイオ燃料への穀物の転用も大きな要因である。

コメの場合はバイオ燃料の原料にはならないが、石油価格の高騰により、肥料の生産コストが上がっていることが、世界的な米価高騰の原因の一つだという。

また温暖化は、わが国のコメ生産にも異変をもたらしつつある。というのも、平均気温の上昇により、適産地が東北・北海道へと北上しつつあるからである。他方、それ以外の地域では暑くなりすぎて稲作には適さなくなりつつあるという。

以上のような様々な要因が複雑に絡まりあって、今後どのような状況をもたらしていくのか、確定的なことを述べる用意は今の私にはないが、食糧問題には今後も注目していかねばならないだろうと思っている。

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