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2010年4月22日 (木)

現代日本の貧困あるいは「社会的排除」問題

さきほど、私の Twitter に、昨日のヘラルド朝日紙に掲載されていた現代日本の貧困問題に関する記事を、(International Herald Tribune のオンライン記事にあった"TWITTER"と書かれたリンクを通じて)貼り付けることができた。これは、「社会的排除」の問題とも言えるだろう。有斐閣から出されている『社会的排除』の著者・岩田正美氏のコメントも、この記事には載せられている。

日本ではかつて「戦後安定社会」であったのが、1990年代以降、急速に「希望格差社会」となっている(山田昌弘『希望格差社会』筑摩書房)。工業社会から脱工業社会=知識社会へと移行する中で、経済的な成功のチャンスが、かつてのようには、ほぼ全ての国民にまんべんなく与えられる時代ではなくなったのである。

にもかかわらず、依然として日本では、経済的成功のみを人生の価値とし、貧困レベルに落ちてしまった人々に対して落後者の烙印を押し、社会から排除してしまう傾向があるようだ。だが、それでは問題を深刻にする一方であろう。

ちなみに、ハイエクは、人間の道徳的・精神的評価(merit)が経済的成功とは切り離して与えられることが一般的である方が、人々の幸福感が増進されるだろうと考えていた。というのも、自由社会においては、道徳的には称賛に値するはずの努力が金銭的報酬という結果において報われるとは限らないがゆえに、もしも経済的な成功以外に高い道徳的・精神的な評価や承認を他の誰からも与えられないとするならば、そうした社会は、経済的に成功できなかった者には、まことに堪えがたい社会となってしまうからである(ハイエク『自由の条件 Ⅰ 自由の価値』〈新版ハイエク全集第Ⅰ期第五巻〉気賀健三・古賀勝次郎訳、春秋社、二〇〇七年、一三九~一四〇頁)。

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