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2012年6月21日 (木)

公務員講座(行政法)を受けて考えたこと

皇學館大学・公務員試験対策講座の経済学は毎週火曜日だが、毎週木曜日は行政法である。今日もその行政法講座を志望学生たちと一緒に受けてきた。経済学とは違って、行政法は大学生時代に授業を受けて単位も取っているので、その学生時代に戻ったつもりで、懐かしい気分にも浸りつつ、毎週受講している。

さて、その学生時代に受けた行政法の授業では全く習わなかった項目が、今日の公務員講座では出てきた。それは、行政手続法のことである。

この行政手続法が制定されたのは平成5年(1993年)のことだったという。私が大学の学部を卒業したのは平成4年3月のことだったから、それを私が学部生時代に習わなかったのは当然である。

その行政手続法の条文の逐次解説を今日の講座で聞いている時に、思わず心の中で笑ってしまうことがあった(いや、今思い返すと、声を出して笑っていたかもしれない)。というのも、至極当たり前だと思われることが、何とも仰々しく明文化されていたからである。

その一例を挙げてみよう。たとえば同法第7条には、「行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなら」ないーーと定められている。すなわち、たとえば飲食店の営業許可申請が行われた時には、行政庁は速やかに審査を開始せよーーとわざわざ規定しているわけである。

このような至極当たり前と思われることが同法にわざわざ謳ってあるということは、その制定前には、申請がすぐに審査されるとは限らなかったということだ。実際、講座担当の先生によると、その申請書類が役所の机の上に、封も切られないまま、一ヶ月以上も放ったらかしにされていることも決して珍しくなかったというのである。

そのような弊害を是正するため、至極当たり前と思われる公正な手続をわざわざ規定したのが、行政手続法という法律である。そのことだけを捉えてみれば、「それまでの日本の行政は一体何をしていたんだ…」と半ばバカらしくなってしまうかもしれない。

しかしながら、この行政手続法が新しく制定されたということの背後には、実は、日本の行政にまつわる非常に重大な事実が横たわっていた。そのことが分かるのは、日本における行政学の第一人者である村松岐夫氏の著書『日本の行政』(中公新書、1994年)を読むことによってである。(続く)

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